〜今年を占う!spring equnox chart〜 春分図 part 2


個人的に解釈するところでは、カイロンの示すトラウマ
エネルギーは、魂が地上に降りてきた時に、自らが
選択した傷のエネルギーであり、消えることのない
傷、むしろ、消さないために選んできた、烙印の
ようなものなのではないかと。つまり、この傷をも
含めて、その人が完全な状態だということ。

だから、傷を自覚することはとても大切である
一方で、傷エネルギーは、消えることはない。
この、カイロンを考察していくと、人間の能力に
与えられた能力の可能性がひとつ見えてくる。
つまり、人は誰でも、癒しの力を潜在的に持って
いる、ということだ。

癒しを可能にするために、人は自分の傷と向き合い、
何度でも何度でも、消えない傷を癒す。そうやって
傷を癒す、ということを学ぶのだ。傷の癒し方を
学ぶために、カイロンという、傷のエネルギーを
選んで降りてきているという訳。つまり、傷を
消してすっかり無傷になるためではなく、ただ、
癒す術を学ぶために、傷と向き合うこと。

そして、傷は自分で癒すことができるのだ、と
理解すること、自分で癒すことができる、と理解
できれば、自分が癒されて安らいでいる時には、
少しだけ余裕を持って、人にも同じ癒しを提供
できる可能性がある、ということに繋がる。

ただし、繰り返しになるけれど、この傷は消える
ことはないから、人の成長と共に、何度も何度も
痛みとして再生する可能性はある。恐れずに、
自分を責めることなく、何度でも向き合って
いけばいい。

それを繰り返しているうちに、徐々に、傷の
エネルギーが昇華していくのだと思う。あぁ、
この傷があったからこそ、わたしは今、こうして
生きていられるのだなぁ、という気づきも、その
ひとつだろう。

傷を慈しみ、感謝と共に愛でることができるように
なれば、それはもはや、ただの痛々しい傷ではなく、
まるで、クラックの入ったクリスタルだけが持つことの
許される、美しい虹のエネルギーへの変容を表すかの
ようだ。

土星は今は逆行中だけれど、これは、元来土星
持つ、過去からの蓄積、というエネルギーを強調して
いるとも取れる。つまり、一度、過去からの荷物を
洗いざらし見直してみる、ということかもしれない。
これは未来に向けて、何を保持し続けていくのか、
もう今は必要ないものは何なのか、を見直す時期、
と考えられる。

そして、ドラゴンテイルは、過去カルマのエネルギー。
過去カルマといっても、何も、過去生の記憶を
甦らせる必要はない。魂の目指してきた、今回の
人生の目標を自覚するまでの日々、どんな人生を
送ってきたのかを知ることは、そのまま、過去生の
人生模様を象徴的に知ることになるからだ。

そして、この時大切なのは、今回の人生で自分が
行ってきたことは全て、今回の人生で魂が目標と
して降りて来たことを実現するために、自分が
選択したことなのだ、と理解すること。実感すること。
これを理解することで、厳しく、辛い色を帯びた
自分のこれまでの人生が、全て、魂が向かう先への
準備だったのだと納得できるようになる。

その瞬間、重たかった過去の苦しい日々が、
経験という、豊かな財産と変容する。そして、
自分の魂が選択した目標に向けて歩く日々を
後押ししてくれるエネルギーへと変わってくれるのだ。

このような美しい変容の可能性を秘めているのが、
ミスティックレクタングルなのではないかと、
わたしは感じている。過去も未来も全て含めて、
今の自分があるということ。それを実感できる
可能性が、今回のミスティックレクタングル
秘められているということなのだ。

先ほど例に挙げたWBCでの結果などは、まさに
そんなことを象徴してはいないだろうか?過去に
あったこと、過去に起こしてきたことを、自らが
振り返り、やり直して再び歩きだしたチームと、
そうではなく、自らの王位に胡座をかいてきた
チームの差が、歴然と露呈した結果に見えたのは
わたしだけではないだろう。

このミスティックレクタングルと同時に形成
されているのが、もうひとつの複合アスペクト
ある、カイト。

ミスティックレクタングルのカイロンが、この
カイトでは月に置き換わる。月は潜在意識や
無意識な反応、感情、などといったことも象徴するが、
同時に、過去のエネルギーも象徴している。この
月が、太陽とtrineを取っているのも、現在の
意識を表す太陽と過去意識である月のエネルギーの
交流を示していて興味深い。

つまり、このカイトにおいても、現在と過去が
ひとつのテーマになっているのだ。この太陽と月は
trineの角度なので、親和するエネルギーと考えられる。
一言で言えば、矛盾が起こりにくい。太陽と月という
西洋占星術の中ではより個人的なエネルギーも示す、
代表的な2つの天体が調和のエネルギーで交流して
いるということは、安心材料のひとつとして捉える
こともできるだろう。

まして、この日、おひつじに入ったばかりの太陽は
魂の目標地点を象徴しているドラゴンヘッド
conjunctionしている。これは、個人という、集団の
中の個々の単位で、個々の意識が魂の進む方向に向く
可能性を示しているし、他方で、いてに入っている
月はMCとconjunction、10hでカルミネート。

2hに入っている太陽との兼ね合いをみても、健全な
古代回帰、つまり日本人としての、更に突き詰めて
行けば、人間として、この地球に誕生したことへの
意識の回帰の可能性も秘めているのではないか。
何故、我々は人間として地球に生きることを選択した
のか。この根源的な事象に思いを馳せることによって、
個人としての意識である、2h太陽のエネルギーが
ますます輝きを放つ。

月のカルミネートから推測するならば、社会的にも、
ノスタルジックな回帰意識の気分は強まるような気配。
逆行中の土星のエネルギーを上手に使って、安易な
懐古心、ムードや気運だけに終わらさせず、何度も
何度も石橋を叩いて渡るような用心深さを持って、
更なる高次元の叡智へのシフトを目指したフックを、
この三次元に落とし込んで、具現化しておきたいもの
である。

逆に言えば、妙なナショナリズムに傾倒した運動、
法案成立etcには、よくよく目を光らせておく必要が
あるだろう。イージーアスペクトというのは、
批判意識や抵抗感が薄れる危険性を伴うからだ。
なあなあな、楽観的な気分に流されてしまわない
よう、個人個人の意識的な覚醒が必要になるだろう。

それを助けてくれるのが、先の、ミスティック
レクタングルの考察の所でも既出で、このカイトで唯一の
ハードアスペクトとなる、よって、グラントトラインの
過剰な安定感、危機感のなさを打破してくれる牽引力の
可能性を持つ、太陽・ドラゴンヘッドのconjunctionと
ドラゴンテイルのoppositionだろう。

何をしたいと望んで、この地球に降りてきたのか。
どんな生き方を選択して、目標としているのか。
そのポイントを意識することで、永遠にループする
かのような二元制からのシフト、安易な懐古からの
脱却を計れるような気がする。

日本をベースに生活するわたし達は、この一年は、
目の前で起こる事象のひとつひとつの背景にこんな
隠れテーマが潜んでいることを意識してみると、
時代の流れを捉えやすく、面白いと思う。

最後に、1hうおで逆行中の水星が、4hふたごの
火星とスクエア中。一年の始まりのエネルギー
としては、あまり嬉しい感じのエネルギーでは
ないけれど(苦笑

柔軟宮のハウス同士の天体のスクエアということは、
何かとその場の雰囲気に流されやすい風潮が考えられ、
周りのエネルギーに敏感な性質故の、過剰反応を
起こしそうな気配。周囲の苛々ムードに、自分も
感化されてしまい、当事者でもないのに理由もなく
苛々してしまったり、怒りを暴発させて失言して
しまったり、なんて場面が多々ありそう。

ふたごも水星が支配するサインだから、水星エネルギー
同士の衝突とも考えられ、ますます、コミュニケーション
トラブルや、短距離移動、短期的なスパンの事象などには
要注意。集中力に欠ける傾向があって、ケアレスミス
起きやすそうなので、契約事にも慎重になる必要がある
だろう。

そのふたごの火星が入っているのが4hだから、
なあなあな気分に支配されやすいと考えられる。
相手や周囲に依存した、身内だから許される
だろう、理解してもらえるだろう、的な甘えた
気分が、トラブルの引き金になってしまう危険性を
暗示しているのだ。

また、水星自体も、1hという自意識の芽生える前の
段階のハウスに滞在中。サインもうお座という、
良く捉えれば、ワンフォーオール、オールフォーワン
ネガティブに考えれば、これまた個の意識という
ものを持ちにくいハウスに入っているので、非常に
無自覚な思考エネルギーとなっている可能性が
伺える。

またこの水星は今、天王星とconjunction中なので、
スクエアで絡んでいる火星の衝動性とも相成って、
突発的エネルギーの相乗効果となってしまう危険性が
あるのだ。天王星だけに、軌道修正をかけたいが
ための、破壊衝動だったりもするのだが、破壊
行動は、誤解もショックも招きやすいもの。
よくよく、意識を現在に、今というこの瞬間に
繋ぎ留めておく必要があるだろう。

今、この瞬間に、何を受け取って何を感じ、何を
発したいと感じているのか。できる限り、意識的に
確認しつつ、歩いて行くことを習慣づけることが、
時間はかかっても、結果的には、この逆行のエネルギーを
有効利用する訓練となるのではないか。

是非、天体逆行が教えてくれる、何度も何度も
振り返って見直してみることの大切さを、じっくり
意識的に行っておきたい。それを繰り返すことによって
やがて、繰り返してしまう過ちの、根本的な出発地点が
明確になってくるだろう。

そもそも、今こうなってしまったのは、どこが根源なの
だろう?というポイントにまで遡って修正をかけることで、
行明けの順行エネルギーを、より上手に乗りこなせる
ようになるのではないだろうか?

*******************

以上、大雑把にだけれど、今後一年を占う、春分図の
リーディングをしてみた。

個人的に興味深いのは、アセンダント・ディセンダントと
MC・ICの両軸が、わたし個人のチャートと同じサイン
だということ(笑 春分図でカルミネートしている月は
びったりわたしのチャートの火星に乗ってるし、わたしの
アセンダント上に、カイロンもぴったりくっついている(笑

良くも悪くも、今年日本という国に漂う雰囲気が、
そのままわたし個人のテーマと濃ゆくシンクロしそうで、
来年の今頃、一年を振り返る日が楽しみでもある。

*******************

また、今回は、春分図という、地球規模での特別な日の
イベントチャートのトランジットを追ってみたけれど、
こういったその時その時のトランジットチャートを
個々のチャートに重ね合わせることで、より個人に
即したテーマが見えてくるというのが、西洋占星術
なのです☆

ご興味のある方は、是非、セッションにもお越し下さいね♪♪